ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース 感想

2015年6月記

TVA版を見終えての感想。


DIO戦は原作に一番忠実で良かったんじゃないでしょうか。タンクローリーを投げつけたり(OVA)、低姿勢で小パンを連打したり(格ゲー)、ガソリンを撒かれた自らの体を燃やして気化冷凍法で消火したり(ドラマCD)もしませんからね。

ドラゴンボールみたいにピョンピョン飛び回ってたり、空中での長セリフで降下もせず浮遊してるのは絶妙なアレンジを加えたOVA版のあとだと、ちょっと違和感がありましたけど。OVAでは壁を殴りつけた反動で跳ねたり、スタンドを柱に巻き付けてフックの要領で飛んだりしてました。

それぞれ声の良さはありますけどね。OVAは長年生きた吸血鬼の貫録、あの声でしか出せないと思います。格ゲーはWRYYYや最高にハイなどの特徴的なセリフの言い方が非常にマッチしてました。そしてエフェクトの掛け方もナイス。

ドラマCDは無駄無駄のテンションが非常に高くてセルっぽいですけど、それでも普段はカッコよいときの若本さんで良い。

TVA版は、一部と同じ声優を起用したと言うところが大きいと思います。100年続いた物語だという事を一番実感できる存在としてDIOが位置づけられてます。ほかのメディア作品に比べて少し小物っぽいかなと思ったのですが、それもまたDIOですしね。本当に力があるんだったら、石仮面を被らないし矢も使わないはずです。ただ、そういう風にして力を付けていった悪党が100年も生きて化けてしまったのがDIOという悪のカリスマだと思います。


個人的に印象に残ったのは「終わったよ」が承太郎の台詞であったことでしょうか。
過去の作品ではすべてジョセフの声だったと記憶しています。原作を読んだときも、その前の「地球に匹敵するほど~」という台詞をジョセフが言っていたので、この台詞もそうだなと思っていました。承太郎が仲間の死に対して感情を見せた事ってあまり無かったと思うんですが、最後の最後にああいう形で別れを告げたのは非常に良かったです。

蘇生したジョセフを見て、花京院の心臓を動かして輸血をするのも出来たんじゃないかなぁと思ってしまった。傷口が酷いのでどうしようもないと思いつつも、あれこれ助かる道を妄想してしまうのはファン故ですね。

DIOですらどうすれば助かったのかとか考えてしまいます。ポルナレフを階段で殺し、館の頂上に来た時にヌケサクを無視して、せめて花京院だけでも殺しておけばDIOの勝利は決まっていたと思います。ただ、スタンドの能力を実戦で試してみたかったような言動にも合わないですね。時を止める能力に承太郎が乱入するなんてまさか思ってもいなかったからこその、あの余裕でしょうからね。

3部のTVA、1~2部と比べてゆっくり時間をかけて描いてくれましたし、改変された箇所もあくまで原作の補足という形で非常に良かったです。ただ1部もこういう感じにして欲しかったですね。なんであそこまで急いでしまったのか。1話を見たときは展開の速さに唖然としてしまいました。

4部もアニメ化するなら4クールでじっくり描いてほしいです。



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