THE DARK SIDE OF DIMENSIONS 感想
2016年4月23日に公開された劇場版「遊戯王」の感想です。
物語の内容は全て肯定し、賞賛してます。何回も分けたブログの投稿を繋げ合わせているため、順序がチグハグですがご了承下さい。
鑑賞一回目な感想
作画が本当に凄い。お話も完成度高い。2時間以上の内容でした。 夢想し続けた原作最終回その後として文句ないクオリティだったと思います。二回目の感想
色々考えながら見ることが出来ました。作画の良さを注意深くみたり、 やはりこのアニメはエースモンスター召喚からの一連の攻防が、とてもおもしろいですね。効果が複雑になり、TVシリーズではテキストを読み上げる事に大変な時間が掛かってますが 本作ではバッサリカット。知らない人が見たら、分からないかも知れませんが テンポは劇的によくなっているので、方向性としては良いなと思いました。
三回目の感想
海馬、藍神ともモンスターのパワーと自らの戦術で相手をねじ伏せる、力強いデュエル。 それに対し、遊戯は魔法・罠を絡めて相手を翻弄していくテクニック重視のデュエルだと思います。 遊戯の良いところは、最終的に相手の心理まで読み切ってしまうところでしょうか。 藍神に対しては憎しみは何も産まないと、 海馬に対しては死者蘇生にメタを張って王の魂は現世に蘇らせてはいけないと告げてますよね(多分)。 戦いの儀の時もそうですが、そうした思いがカード戦術にまで組み込まれているのが本当に憎いなと…。自然と笑みが溢れてしまったのは、海馬対データアテム戦でした。データとは言えアテムが喋る、対話する お互いを象徴するモンスターやエースが次々に出るバトルは燃えますね。
海馬
遠く旅立ったライバルを思い続ける海馬…。切ないですね。 こういうの好きです。恋人でも、ライバル関係でも好き。 最終回から二年ほどしか経っていないのに、デュエルシステムもデッキも 凄まじいまでに進化を遂げていましたが、 それもこれもアテムと言うライバルが居なくなった事が原因でしょうね。 次元領域デュエルでなければ、確実に事故ってそうな高レベル満載の青眼デッキは本当に興奮しました。 次々に出てくる青眼のパワーアップ形態、かっこいい社長。これだけで2000円の価値はありました。最後の最後…。海馬は表の遊戯をライバルとして認めると言う展開かと思っていたのですが… まあ海馬社長らしいなと思います。セトには会えたのかな。 エジプトに乱入する海馬みたいな二次創作が読みたくなりました。
城之内
一人だけ進路決まってないけど大丈夫か。ニートまっしぐら。 舞さんが養うみたいな展開妄想してしまったけど、舞さんの性格的にだらしない男は切り捨ててしまいそう。 舞さんチラっと出てたりしたんでしょうか?ドーマ編の続きが見たい。 城は最悪、本田の工場で雇ってもらえるのか?工場って不良高校生の嫌に現実的な進路。絶対絶命の状況で、まさかの再会…絆…。遊戯王、やっぱいいなぁと思った瞬間でした。
遊戯・杏子
遊戯がアテムの代わりになれていなかったのが意外でした。 自分の中では、もう少し遊戯の影響力が強いかなと思っていました。 杏子にとってはアテム足り得なく、海馬にとってもアテム足り得ない、と言う印象が強かったです。 アニメではレベッカのラブアピールにムカッとしたりと 遊戯のことも好きな様だった杏子だけど、確か原作だとそういう描写あまりないですよね。アメリカに旅立ってしまったけど、あの4人の絆は一生物だと思うので、あのままフェードアウトは絶対しないと思う。 そこは安心しています。今後どうなるのかな表杏…。 杏子のニーソ制服姿がすごい可愛かった。ポニテも…。
シャーディー
王の守護者と言う役割の他に、転生した子供達を高次の世界に連れて行く事もしていましたね。 多分、彼は高次の存在となってたんですよね。それでエジプト、現在に居た理由が説明付いたのかな。 子供達に教えを説く姿は、神様みたいで神秘的でした。藍神・セラ
プラナと化した藍神とセラ。プラナが意識を共有するということは 藍神の憎しみも、セラの悲しみもお互いに理解しあっていて、 それでも復讐する事をやめられなかった藍神と言うことでしょうか。 セラはじめとして、多くの子供達の成長が止まっているようにも見えるのは 彼らがプラナと言う存在を受け入れられたから、 人間が持つあらゆるしがらみから解放されているからかなぁと解釈しました。ディーヴァやマニの二人は、シャーディを失った悲しみやバクラへの憎しみがあるので まだ完全にプラナではない状態です。そこを千年リングに付け込まれましたが、 恐らくセラや他のプラナであったら、邪気に飲み込まれたりはしなかったと思います。
そして、プラナと言う存在が過酷な環境への転生を望むと言うのであれば、 海馬瀬人と言う存在もプラナとして転生した可能性があります。 海馬剛三郎の保護下に居た子供時代の環境は、とても過酷であったと思う。 ただ、彼はそれを己の力で乗り越えてしまったので、シャーディが気付けなかったのではないでしょうか。 あるいは、その時すでにシャーディはバクラの手にかかってしまったのかも知れません。
シャーディがバクラの手で滅せられた後も、武藤遊戯の前に現れ、 彼の資質を試したりしたのは、最後の力を振り絞っての行為でしょうかね。 その後に出番が無かった事も説明が付くような気がします。
海馬のその後
最後、海馬はアテムと戦いましたが、負けたら再戦を(勝つまで)求めるでしょうし、 勝っても「もう一度だ」と粘ると思います。 念願が叶った訳ですから、少なくとも数日はデュエル三昧なのかなと・・・。 個人的には海馬が勝ち越して欲しいです。なぜならアテムは冥界に旅立って、そこでアテムの時間は止まってるから。 羽を休めた死者と、その幻影を求め強烈な速度で進化を重ねていった生者の戦いに 死者が打ち勝ってほしくないんです。生者が報われない。とは言えアテムですから、あっと驚く戦術で海馬を巻き返していくかも知れません。 海馬は楽しくてしょうがないでしょうね。夢の続きが見れる訳ですから。藍神とセラのその後
シャーディーの後を継ぐような形で恵まれない子供達の面倒を見ていくのかなと思っています。 プラナの力も失って、ただの少年と少女に戻った二人に苦労は絶えないでしょうが、彼らならきっと上手くやっていく事でしょう。 藍神は自身が一度憎しみに捕らわれてしまった経験から、かつての自分と同じように道を踏み外そうとしてる子供達に 優しく手を差し伸べてあげていたら、なんか良いなと思います。製作者が結末は見た人の好きなように解釈して欲しいと言ってたようなので、結構好き勝手に妄想しています。 映画の前後は特に描かれていませんが、自分の中で色々な情景を思い浮かべる事が出来るので 本当にいい映画だなと思います。